こんにちは、2級FP技能士の紗季です。
このブログは親のためのお金の教科書です。「我が子に金融の知識を教えたい!」と思う親のみなさんに向けて、お金に関する知識、資産運用のノウハウや子どもへの教え方について解説しています。
このブログについてもっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
今回のテーマは、子どもへのお金の教育についてです。
お金の教育って私にもできるのかな…
お金の教育を受けたてこなかった私たち親世代、子どもにお金の教育をちゃんとしてあげることができるのか、不安ですよね。しかし、これからの時代、家庭でのお金の教育が求められるのも事実。
そこで、今回はそんな不安な方に向けて、子どもにお金の教育をする親として、最低限身につけておきたい知識をご紹介していきたいと思います。
・親が身につけておきたいお金の知識
・お金の知識の増やし方
・お金の教育の難易度
お金の教育って難しいの?
お金の教育を受けたことがない私たち親世代、「子どもにお金の教育をしましょう」と言われても難しそうで身構えてしまいますよね。
確かに、お金の教育で扱う内容は、誰でも知っているような簡単なものばかりではないかもしれません。しかし、大人なら皆知っているような内容もたくさんあります。知っているものは教える、知らないものは一緒に勉強をしていくというスタンスでいると、スムーズに進められるのではないでしょうか。
また、1から10まですべてを教えなければいけないというわけでもありません。そもそも、日本ではお金の教育というカリキュラムがあるわけではないので、教える内容は親が自由に決めることができます。必要だと思う項目を選んで教えていきましょう。
年齢別のお金の教育方法は以下の記事にまとめています。ぜひ参考にしてみてください。
身につけておきたいお金の知識
その1.お金の役割
いつも私たちが当たり前のように使っているお金、その意味を子どもに説明するとなると難しく感じるのではないでしょうか?
お金は大きく分けて3つの役割を持っています。
- 価値尺度
- 交換手段
- 貯蔵手段
それぞれ説明をしていきましょう。
お金はあらゆるモノの価値を測る尺度としての役割があります。お金がなかった物々交換の時代は、魚2匹と卵2個を交換というようにモノの価値があいまいで、誰もがわかるように定義されているわけではありませんでした。しかし、お金という概念が生まれたことで、モノの価値を同一の尺度で測ることができるようになり、モノの価値が明確に捉えられるようになりました。
お金はそれと同等の価値のモノと交換するという役割があります。物々交換だった時代は、以下2つの意思が一致しなければ、モノの交換は成立しませんでした。
- 自分が交換したいモノを相手が欲しがるか
- 自分欲しいモノを相手が交換できるか
これでは、意思がぴったり合うのはなかなか難しそうですよね。この不確実性を解消するために、お金は生まれました。お金は交換の基準となり、お金を介してモノの交換ができるようになりました。
その2.働き方とお金の稼ぎ方
世の中にある働き方は4つに区分されます。
- 従業員:会社に雇われている被雇用者
- 自営業:自分で会社や事業を経営している人
- ビジネスオーナー:ビジネスの場を提供する人
- 投資家:投資による収益を得る人
このうち従業員と自営業は労働の対価として収入を得る働き方をしています。この働き方をする人は、自分の時間を売ることでお金を得ています。労働をしないと収入を得ることができません。
一方、ビジネスオーナーと投資家は労働をして収入を得るわけではありません。ビジネスオーナーは、働く場を提供して人に働いてもらい収入を得ます。また、投資家は株や不動産などに投資をして、投資をしている会社や物件に働いてもらっています。つまり、どちらも自分は労働をせずに、ビジネスやお金に働いてもらって収入を得ているのです。
従業員や自営業として働くこともお金を稼ぐ大切な手段ですが、お子さんには、自分が働かなくても稼ぐ手段があるということをぜひ教えてあげてください。自分の時間を売るのには限界がありますし、効率良くお金を稼ぐには、ビジネスやお金に働いてもらうことも大切なのです。
その3.ギャンブルと投資の違い
投資とギャンブルを同じように考える人もいますが、全く違うものです。投資とギャンブルを混同して、投資に対してマイナスなイメージを持っている人もいるのですが、投資はギャンブルの持つリスク性とは異なるものです。その違いについて、説明していきましょう。
ギャンブルには、主催者と参加者がいます。参加者の中には特する人と損する人がおり、以下のような式で表すことができます。
参加者の得 + 参加者の損 + 主催者の取り分(胴元) = 0
損する人がいて初めて成り立つ仕組みとなっており、得した人は他の人の損失を受け取っていることになります。また、胴元の取り分が大きいほど、得する人が少なくなります。
投資とは、投資によって国の経済や企業が成長した場合に、その成長の一部を受け取ることができるというものです。ギャンブルと違い、長い年月をかけて成果が出るもので、成長すればそこに投資した人皆が利益を受け取ることができます。
投資のタイミングなどによって利益をたくさん受け取ることができる人とほとんど受け取ることができない人は出てきてしまいますが、利益を手にする人の裏に同じだけ損する人がいるという仕組みではありません。誰かの損失を必要としないので、皆が得することもできるというところがギャンブルとの大きな違いです。
また、運で決まるギャンブルとは違い、投資は経済や企業の成長を読み、自ら投資先を選ぶことができるので、勉強をすることで得する確率を上げることができます。
その4.投資の種類
投資の仕組みについて理解していただけたかと思いますが、投資にはどんな種類があるか知っていますか?
株、不動産、ビットコイン…思いつくものはいろいろあっても、それぞれどんなものなのかを子どもに説明するのは難しいかもしれません。
以下の記事に、投資の種類とそれぞれの仕組みについてまとめてあります。これらを知ることで世の中のお金の流れや構造がわかるようになります。ぜひ勉強してみてくださいね。
【投資の種類のリンク】
その5.お金にまつわる用語
以下のような言葉、ネットのニュースや新聞などで一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
- 円高、円安
- 定期預金
- 学資保険
- NISA
これらのお金にまつわる用語、あなたはどの程度理解できていますか?
普段の生活の中で、子どもから質問されたときがチャンス!しっかりと要点を教えてあげることが、家庭でのお金の教育の大切な一部です。そのためには、親であるあなたがしっかりと理解しておくことが前提となります。
当サイトでは、以下のリンク先にお金にまつわる用語の意味や内容を解説しています。ぜひ参考にして、知識を広げていってくださいね。(※順次更新しています)
お金の知識を増やすには実践あるのみ!
これまで、備えておきたい知識について説明してきました。勉強することはもちろんですが、さらにお金の知識を深めたいと思ったら、実際に投資をしてみましょう。経験に勝るものはありません。
- いきなり投資なんて怖い
- 何から始めればいいかわからない
もし、こんなふうに不安に思う方がいたら、少額から実践できるものに挑戦してみてはいかがでしょうか?以下の記事で2つの方法について説明してあります。少し毛色は違いますが、どちらも初心者向けですので、ぜひ読んで実践してみてください。
まとめ
今回は、家庭でのお金の教育を始めるにあたり、親が最低限知っておくべき知識をご紹介しました。ある程度全体像が見えたら、他の関連記事も読み進めて、どんどんと知識を深めてみましょう。それぞれリンクが貼ってありますので、まずは面白そうと思うところから始めてみてください。
また、ぜひ実際に投資を体験してみましょう。何事も、実際にやってみて初めてつかめる感覚があります。実体験に基づいた教育をしてあげられると説明に信憑性が増し、お子さんの興味も湧きやすくなると思います。
親子で楽しくお金の教育を進められることを、私も期待しております。
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