こんにちは、2級FP技能士の紗季です。
このブログは親のためのお金の教科書です。「我が子に金融の知識を教えたい!」と思う親のみなさんに向けて、お金に関する知識、資産運用のノウハウや子どもへの教え方について解説しています。
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今回のテーマは、投資の種類についてです。
投資ってどんな種類があるの?
メジャーなものからあまり知られていないものまで、投資には様々な種類があります。この記事では主に、投資の種類と特徴について説明をします。目次から、気になるものをクリックして読んでみるのもよし、各項目でまとめてあるメリットとデメリットを見て希望に合うものを探すのもよし。お好みの方法で、ご自分にできそうな投資を探してみてください。
それでは始めましょう。
投資とは?
投資とは、利益を見込んで企業や国にお金を出資することです。株式、投資信託、債券などを購入することが投資にあたります。投資の目的は、将来に向けたお金の準備、”資産形成”です。
別の資産形成の方法である貯金との違いは、元本が保証されていないという点です。利益が出る場合もありますが、逆に損失が出ることもあります。
投資の種類と特徴
株式投資
投資の中で、最もよく知られているものです。
企業が資金調達のために発行する株式を売買して利益を狙う方法です。企業の業績や評判、国の景気などによって、株価は常に変動しています。安いときに買い、高いときに売ると利益が出ます。
また、その企業に対する期待値によっても株価は変動するので、「業績の良い企業に投資しておけばいいだろう」と単純に考えるわけにはいかないのが難しいところです。
株式投資では、株の売買による利益の他に、株式を所持することで配当金や株主優待を受け取れるものもあります。日本にいながら海外の株を購入することもできますが、海外株には株主優待がほとんどないということを覚えておきましょう。
・株式売買の他に配当金や株主優待による利益が狙える
・投資先が豊富で選択の自由度がある
・単元未満株を買えば少額から取引ができる
・取引時間が短い(平日15時まで、土日祝お休み)
FX取引
FX取引とは、外国の通貨を売買して、為替レートの変動による差額を利益として得る投資手法です。
FX取引では、レバレッジという仕組みにより、手持ちの資金以上の金額で取引することができるので、少ない資金で大きな利益を狙うことができます。ただし、予想と逆の方向に為替レートが動いたときにはその分損失が大きくなる恐れもあるので、注意が必要です。
・少額資金で大きな利益が狙える
・平日は24時間取引できる
・相場が上がっても下がっても利益が狙える
・大きな損失が出やすい
・様々な国影響を受けるで相場の予測が難しい
暗号資産(仮想通貨)
暗号資産とは、インターネット上でやり取りされる通貨のことで、実際の通貨と同様にレートの変動による差額を利益として得る投資手法です。仮想通貨とも呼ばれており、聞いたことがある方も多いでしょう。国や中央銀行などの法的機関が存在せず、利用者間で取引されるのが特徴です。
暗号資産には、一時期話題になっていたビットコインやリップルなどがあります。
暗号資産は新しいシステムのため、トラブルが多いのが欠点です。取引所がハッキングされたことにより暗号資産が流出するなど、セキュリティ面ではまだまだ不安があります。
暗号資産に興味を持った方は、必ず、消費者庁の「暗号資産(仮想通貨)に関するトラブルにご注意ください!」にも目を通しておきましょう。
・変動が大きく短期的に大きな利益が狙える
・変動が大きいので、大きな損失につながりやすい
・セキュリティ面やトラブルに若干の不安がある
不動産投資
不動産投資とは、不動産、すなわちアパートやマンション、土地などに投資して利益を得るものです。将来的に価値が上がることを期待して不動産を購入し、上がったタイミングで売却して利益を得る方法と、購入した不動産を人に貸して賃貸料を得る方法の2種類があります。
不動産を購入するには多額の資金が必要なので、始めるには資金の準備が必要です。また、不動産の価値の見極めは難しいので、知識をしっかりとつけてからでないと危険です。
・定期的に賃貸料を得ることができる
・売ったり、貸したりしないで自分の住居とすることもできる
・多額の資金が必要となる
・不動産価値の見極めが初心者には難しい
・保有している不動産の管理が手間である
投資信託
投資信託とは、”資産運用のプロ”にお金を預けて資産運用を行ってもらうという投資手法です。証券会社が販売する投資信託という商品を購入することで、参加することができます。証券会社は、多くの投資家から集めた資金をまとめることで多額の運用ができるようになり、その結果さまざまな対象に分散して投資を行うことが可能となります。ひとつの投資先への集中投資は危険なため、一般的には複数の投資対象に分散投資してリスクヘッジを行うのですが、投資信託では個人の負担は少額でありながらも分散投資が可能となるのが特徴です。(個人で分散投資をしようとすると、一般的には100株単位ごとに購入する必要があるため、ある程度まとまった資金が必要となる)
投資信託で運用するならつみたてNISAがおすすめです。つみたてNISAは以下の記事にまとめているので気になる方は読んでみてくださいね。
・少額から運用ができる
・分散投資できるのでリスクが低い
・つみたてNISAが利用できる
・手数料がかかる
・短期間で大きな利益を出すのは難しい
債券
債券とは、国や企業が投資家からお金を借りるときに発行する証書のことです。”お金を借りた”という証明書だと考えるとわかりやすいです。国が発行する”国債”と企業が発行する”社債”の2種類があります。
債券を購入すると、国や企業から定期的に利子を受け取ることができ、さらに満期になれば元本が戻ってきます。(満期は5年、10年などと、あらかじめ決まっています)
大きく稼ぐことは難しいのですが、その分リスクの低い投資手法です。
・満期になれば元本が戻ってくるのでリスクが低い
・得られるリターンが少ない
・途中で解約すると損失が出る可能性がある
ETF(上場投資信託)
ETFは上場している投資信託のことです。
1つの銘柄を買うだけで市場全体に投資することになるので、自然と分散投資になります。
よくニュースなどで聞く、日経平均株価やTOPIXと呼ばれる代表の株価指数と連動した運用成績を目指しています。ETFは上場しているので、株式同様に証券会社を通じて売買ができます。また売買単位が決まっていたり、リアルタイムで値動きしたり、と株式同様に運用することができます。
一方でETF以外の一般的な投資信託は上場していないので、取り扱ってる銀行や証券会社が窓口となり、注文を行うとその銀行や証券会社が代わりに買ってくれます。当日は売買金額(※基準価格と言います)は公表されず、翌営業日以降に公表されることが多いです。
分散投資できるのでリスクが低い
リアルタイムで売買ができる
上場廃止リスクがある
つみたてNISAに対応している銘柄が少ない
REIT(不動産投資信託)
REIT(リート)とは、不動産投資法人が投資家から資金を集めて不動産に投資し、家賃収入や売却益を分配するという仕組みです。別名、不動産投資信託とも呼ばれます。
通常、不動産投資には多額の資金が必要なので分散投資をするのはハードルが高いですが、REITは一部を出資するだけなので、結果的に不動産投資に分散投資をすることが叶います。
・不動産のプロに運用を任せられる
・少ない資金で複数の不動産に分散投資できるため、リスクが低い
・上場廃止のリスクがある
先物取引
先物取引(さきものとりひき)とは、あらかじめ価格や数量を決めておき、指定した期日にその商品の売買を約束する取引のことです。将来の売買を決めておけば、契約の後は結果を待つだけです。
前もって売買金額を決めることで、価格の変動リスクを回避することができます。また、レバレッジという、手持ちの資金以上の金額で取引をすることができるので、少ない資金であっても大きな利益を狙うことが可能です。
・短期間で大きな利益が狙える
・相場の未来を読む力が必要で初心者には難しい
・期限を決めるのでそれまで自由に取引できない
参考:ロボアド
ロボアド(ロボアドバイザー)とは、投資家の代わりに人工知能(AI)が実際に投資をしてくれるサービスのことです。CMでおなじみのWealthNavi(ウェルスナビ)などがこれに当てはまります。
ロボアドの中には投資をそのものをしてくれる他に、アドバイスを提供してくれるものもあります。忙しい社会人や投資初心者向けで、手間を掛けずにそれなりの運用をしてくれるのが魅力です。
・初心者でも手軽に始められる
・自動で投資先の選定・分散をしてくれる
・他の投資信託より手数料が高い場合が多い
・投資経験が身につかない=成長しない
まとめ
今回は、投資の種類について説明をしました。初心者に優しいものもたくさんありましたね。
親が投資をしている姿を子どもに見せるのも、お金の教育において大事なことです。親が投資をしていたことで、子どもが将来投資をすることへのハードルをぐっと減らすことができます。
まだやったことのない人は、投資を始めて、ぜひお子さんと一緒に話してみましょう。
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