こんにちは、2級FP技能士の紗季です。
このブログは親のためのお金の教科書です。「我が子に金融の知識を教えたい!」と思う親のみなさんに向けて、お金に関する知識、資産運用のノウハウや子どもへの教え方について解説しています。
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みなさんは、お子さんとお金の話をしたことはありますか?
小学生のお子さんなら、お小遣いの話くらいはしたことがあるかもしれません。それでは、お子さんは今日の夕食はいくらで作れるのか、習い事にいくらかかっているのか、そんなことは知っているでしょうか。
普段からこういった話題をされているご家庭は、お金の教育においては大正解です。身近なものを知るところから教育は始まります。その調子でどんどんと知識を増やしていっていただきたいです。
もし、「そんな話題は出したことがないな…」という方は、ぜひこれからお子さんとお金の話題を共有していきましょう。
今回は、子どもにお金の話をするべき理由というテーマで、実際の会話例も交えてお話をしていきます。
そもそも、子どもにお金の話はタブーなの?
- 人前でお金の話をするなんて恥ずかしい
- お金の話は汚い
- お金持ちになりたいなんて下品
これらの言葉、よく耳にするのではないかと思います。日本では昔から「お金は汚いもの」という考え方が根付いており、家庭や学校、ビジネスの場でお金の話をすることはほとんどありません。
ですが、子どもにお金の話はタブーではありません。むしろ積極的にするべきだと思っています。では、その理由を詳しく述べていきましょう。
子どもにお金の話をしたほうがいい理由
その1.子どもの人生を豊かにするため
お金は、私たちが生活するうえで欠かせないものです。お金の知識や判断力がなければ、お金のトラブルに巻き込まれたり損をしてしまったりするかもしれません。また、好きなものを食べたり、趣味を楽しんだりするなど、何かをするためにもお金はかかります。このように、現代ではお金でモノや体験を買うことが当たり前となっています。もちろん、”お金がすべて”ではありませんが、人生を豊にするには大切なものとなっています。
そんな大切なお金について、小さい頃から身近に感じておくことで、自然と自分事として捉えることができるようになります。
その2.お金にいいイメージを与えるため
お金の話がタブーとされがちな日本では、お金に対してネガティブなイメージを持っている人も多いようです。そんなイメージがあるので夫婦間でもついついネガティブなお金の話が出てしまいます。そして親の話に敏感な子どもたちは、聞いてないような素振りを見せながらも大人の言動をとてもよく見ており、同様にお金に対してネガティブなイメージを持つようになるのです。
このように「お金は良くないもの」と無意識のうちに刷り込まれてしまうと、将来、子ども自身がお金を稼ぐことに罪悪感が芽生えてしまいます。そうならないためにも、ポジティブなお金の話をぜひ子どもにしてあげてください。
子どもは幼い時期に見聞きしたものや感じたものから、モノに対する考え方を形成させていきます。このお金に対する信念が正しいものとなるように導いてあげましょう。将来、その形成された信念に基づいて行動するようになるので。
その3.金銭感覚を身につけさせるため
金銭感覚は幼いうちに身につくものです。形成された金銭感覚は、大人になってからでは変わりにくいです。ですから、子どもの時期に適切な金銭感覚を身につけることがとても大切です。
適切な金銭感覚とは、価値と値段を比べてモノやサービスの購入の判断ができることです。
お金の話をしない家庭の子どもは、何にどれくらいの金額がかかっているかを知ることができません。例えば値段の高いおもちゃがあった場合、お金の話をしない家庭の子どもは、ただ「欲しい」という気持ちだけでおねだりをしてきます。
一方、お金の話をする家庭の子どもは、値段と価値を照らし合わせて考えるので、本当に価値を感じるものだけをおねだりするようになります。このようにしっかりと価値を認識できるようになると、大人になってからもその場の気持ちを優先することなく、正しくお金を使えるようになるのです。
その4.将来を考えるきっかけに
お金の話をすることで子どもはどんどんお金に興味を持ちます。そして、お金の話を軸に以下のような将来の話題に発展していきます。
- お金の稼ぎ方 → 仕事
- お金の増やし方 → 資産形成
お金とセットで将来の仕事や資産形成について考えることで、より現実的に計画できるようになります。また、”人生で一度は宇宙に行ってみたい!”などと、お金がないとできない実現したいことが出てくるようになると、それを叶えるために努力ができるようになるなど、行動も伴うようになっていきます。
具体的にどんな話をする?
ここまで、子どもにお金の話をすることの大切さを説明してきました。それでは、どのように話していけばよいのでしょうか?
実は、ネガティブな話でなければどんな話をしてもかまわないのです。「それでは抽象的すぎてわからない!」という人は、以下のトピックから始めてみてください。
- 生活にかかるお金
- 将来にかかるお金
- 仕事などの収入源
このような身の回りの話題は子どもにも馴染みやすく、初めて話すのにぴったりです。
「蛇口をひねればお水がでてくるけど、実はお金を払って買っているんだよ。いくらくらいだと思う?」
「このおうちを買うには〇〇円かかって、お父さんのお給料は〇〇円だよ。とっても大きな買い物だよね」
など、家庭のお金の話をたくさんしてみましょう。
さらに踏み込んだ教育をしてみよう
ここまで読んでいただけたあなたには、子どもにお金の話をすることの大切さを理解していただけたことと思います。家庭の中でお金の話題が自然と出るようになってきたら、さらに踏み込んだ教育をしていきましょう。どんどんとお金の知識を、子どもが自立するまでに増やしていくことが理想です。
お金の知識が豊富な人のほうが、将来たくさんのお金を獲得しやすいというデータもあります。下にグラフを掲載しますので、ぜひご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
なんとなく、「お金の話なんてはしたない…」と思いがち。でも、将来お子さんがお金に困らないためにも、家庭の中でお金の話題を出すことを心がけていきましょう。きっと、お金に興味を持ち、自分の足で世を渡っていける、自立した大人になってくれることでしょう。
「そんなにお金なんてなくてもいいんじゃない?」と思った方は、ぜひこちらの記事も読んでみてくださいね。
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