投資のススメ

子どもをもつ親はつみたてNISAを始めるべき?仕組みやメリットをわかりやすく解説!子どもの教育資金も貯められる

こんにちは、2級FP技能士の紗季です。

このブログは親のためのお金の教科書です。「我が子に金融の知識を教えたい!」と思う親のみなさんに向けて、お金に関する知識、資産運用のノウハウや子どもへの教え方について解説しています。

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さて、今回のトピックはつみたてNISA(ニーサ)です。

つみたてNISAという言葉は聞いたことがあるけれど、詳しいことはわからない…

こんな方もいらっしゃると思います。資産形成初心者の方には、つみたてNISAをおすすめしたいのですが、まずは知らなきゃ始まらない!ということで、初心者向けにポイントを絞って解説していきます。

✔この記事でわかること
 ・つみたてNISAの仕組み
 ・つみたてNISAのメリット・デメリット
 ・資産形成が必要な理由

それでは始めましょう。

資産形成とは?

本題に入る前に、まずは資産形成について解説します。(今回解説するつみたてNISAも、資産形成の方法のひとつです)

資産形成という言葉にどのようなイメージをもっていますか?

大きな資金で株式や不動産を購入し、短期間資産を増やす、というギャンブル的なイメージを持っている方もいるかもしれません。しかし、本来の意味は違います。

資産形成とは自分が思い描くライフプランを実現するために、早い段階から無理のない範囲で資金準備を始めることです。運用によって効率よく資産を増やすことで、将来の不安を解消することができます。収入が低く貯蓄もあまりない親世代の、将来のための備えとも言えます。

長い期間を経ることでリスクを抑えつつ、資産をゆっくりと育てていきます。

資産とは?
お金に換金できる財産のこと。現金、株、不動産、保険、投資信託など

資産形成が必要な理由

理由1:老後への備え

厚生労働省の簡易生命表(令和2年)によると、2020年の平均寿命は男性が81.64歳、女性が87.74歳で平均寿命は伸び続けています。これは今後も伸び続けていくと予想され、ゆくゆくは人生100年時代が到来するでしょう。

寿命が長くなると、その分お金も必要ですが、日本では少子高齢化が進んでいます。今後、社会保障制度がどうなるかわからないので、老後に備えた資金を各自で準備する必要がでてくるのです。老後に働いてお金を稼ごうというのは、あまりにも危機感がないですよね。

そのため、若いうちから老後のための資金を準備する必要があるのですが、そのための効率的な方法として挙げることができるのが投資なのです。若いうちから投資を始めて長期で運用したのちに老後に受け取る、こうすることで、貯蓄だけでは足りなかった老後の資金をより多く準備することができるようになるのです。

理由2:インフレ対策

「投資がインフレ対策?銀行にお金を預けておけば、元本が減らないからノーリスクじゃないの?」

こんなふうに考える方は多いと思います。確かに、銀行に預けたお金は元本割れしませんし、たとえ銀行が破綻したとしてもペイオフ制度で1,000万円までであれば保証されます。

しかし、預けている資産に本当の意味でリスクはないかと問われると、答えは「ノー」なのです。

なぜなら、インフレというものが起こりうるからです。ンフレとはモノの値段が上がることを指します。例えば、昔は100円で買えていた缶ジュースが、今では150円かかるようになっていますよね。これはお金の価値が下がったために、それだけお金を支払わなければならなくなったということなのです。

もっと簡単に言うと、1000円があれば、昔は10本の缶ジュースが買えましたが、今では6本しか買えません。つまり、銀行にお金を預けていてもインフレによってお金の価値が下がることもあるので、元本割れはしないからといえどもリスクは潜んでいるのです。

理由3:子どものための資金準備

国の機関である文部科学省や日本政策金融公庫の調査(*1)で、子どもを幼稚園から大学まですべて国公立に通わせた場合、1,000万円以上の教育費用がかかるという結果が出ています。また、私立に通わせる場合は、さらにその2〜3倍程度の費用がかかります。

*1 平成30年度子供の学習費調査、2019年度教育費負担の実態調査結果

改めて、子育てにはお金がかかるんだと思わせられますね。また、大学が最も費用がかかるのでそれまでに資産形成をして資金を準備しておく必要があります。

つみたてNISAとは?

資産形成の重要性について理解できたら、まずは何から始めるのがよいのでしょうか。

私は初心者の方には、つみたてNISAをお薦めします。

つみたてNISAとは、2018年から開始された非課税制度です。国が個人の少額からの長期・分散・積立投資を支援して設けられました。通常、投資で儲けた場合は約20%を税金としてとられますが、つみたてNISAを適用すれば免除されるのです。(=非課税)

つまり「投資で儲けても税金を取らないから、国民の皆さん、資産形成を頑張ってね!」と国が応援してくれているわけです。これには少子高齢化が進み社会保障制度も手厚くできないので、個人で資産を増やしてもらいたいとの国側の思いがあります。

つみたてNISAの特徴
 ・非課税枠は毎年上限40万円
 ・非課税期間は最長20年間
 ・投資対象商品は限定
 ・購入方法は積立投資のみ

つみたてNISAのメリット

税金が免除される

一般的な投資の中で最大の足かせとなるのは税金です。現在(2022年8月時点)の制度では、分配金や売却益に対して約20%課税されます。例えば、100万円の利益が出たときには税金として20万円が引かれるということです。

しかしつみたてNISAでは、その20万円が課税対象にならないのでそのまま運用にまわすことができます。これが20年間も続くので、資産形成をする上でかなり大きなメリットと言えるでしょう。

低リスクで運用できる

つみたてNISAの特徴である「長期」「分散」「積立」の3つは、投資におけるリスクを下げる基本となります。

長期

長期投資とは、数十年単位という長い期間をかけて投資をすることです。長期投資の最大のメリットは複利のチカラを活かせるという点です。複利とは、得られた利息を元本に組み入れることで、元本だけでなく利息に対しても利息がつき、資産が雪だるま式に増えるというものです。この複利という仕組みは、人類最大の発明ともいわれています。運用期間が長ければ長いほど、利益はどんどんと増えていきます。

分散

分散投資とは、投資先を複数に分けることです。一つの投資先が暴落しても、他の投資先でカバーすることができるため、リスクが抑えられるというメリットがあります。

つみたてNISAの対象商品の投資信託は、さまざまな投資先をまとめたパックとなっているため、一つの投資信託を買えば自動的に分散投資となります。

積立

積立投資といえば「ドルコスト平均法」が一般的です。

ドルコスト平均法とは、価格が変動する商品を常に一定の金額で毎月買い続ける手法です。ドルコスト平均法で商品を購入した場合、価格が低いときは購入量が多くなり、価格が高いときは購入量が少なくなります。結果的に平均購入価格を下げられます。

少額から始められる

投資といわれるとそれなりのお金が必要と思う方も多いのではないでしょうか。

確かに一般的な株だと100株単位の取引のため、一社の株を手に入れるのにも何十万、何百万が必要となってしまいます。しかし、つみたてNISAは月100円から始めることも可能です。家計に負担をかけない範囲で、長期的に資産形成を目指すことができます。

投資経験が少なくてもOK

投資商品を買うタイミングを見極めるのは、投資のプロでさえ難しいとされています。専門の投資家がさまざまな研究をしてAIなどのシステムを組み込んでもなかなか見極められないのに、一般人にはますます難しいでしょう。

その点、つみたてNISAはそのタイミングを見極める必要なく投資をすることができるので、投資経験の少ない人にとって手を出しやすい投資方法となっています。

つみたてNISAのデメリット

元本割れのリスクはある

つみたてNISAは低リスクではあるものの、元本保証はされていません。長期、分散、積立投資で低リスクと言えど、選ぶ商品によっては元本割れのリスクがあります。

投資対象商品が限定されている

つみたてNISAで投資できるのは金融庁が厳選した商品のみとなります。投資初心者にとっては選びやすい反面、商品の数が少ないというデメリットがあります。

もちろん金融庁が選んでいる商品なのである程度良いものではありますが、話題の商品などは購入できないことがあります。

※投資商品の中にはぼったくりに近いようなものもありますが、金融庁が選んでいるのでそのような商品は避けられます。安心ですね。

金額の上限が決まっている

つみたてNISAは非課税枠は年間40万円となっています。ですので、月に平均すると約3.3万円が非課税枠の上限となります。

ただし、積立投資はいくらまででもできます。あくまで、非課税枠が年間40万円であり、それ以上は課税の対象となるということです。

短期間で儲けることは難しい

投資と聞くと「短期間で億万長者になりました」などの話を耳にしませんか?

確かに一部の投資家にはそのような人もいます。ただそういった人たちは、大きなリスクを背負っている場合が多く、投資経験が少ない人にはとても危険です。基本的に、投資はリスクとリターンがトレードオフなので、短期間で儲けるにはそれなりのリスクを背負うということを覚えておきましょう。

一方でつみたてNISAは長期でゆっくりとお金を育てていくイメージなので、短期間でたくさん儲けることは難しいです。その代わり、リスクが小さくなるということです。

つみたてNISAの始め方

つみたてNISA始めるまでの流れは以下のとおりです。

①つみたてNISAを取り扱う金融機関の口座を開設

②審査が通れば口座開設完了

③お金を口座に入金

④商品を選び、いくら分買うかを決める

同じつみたてNISAでも、金融機関によって取り扱う商品は異なります。

おすすめはネット証券です。その中で特におすすめなのがSBI証券と楽天証券です。選べる商品が多く、100円から積立でき、操作的にも使いやすい(スマホで完結)というメリットがあります。

ちなみに我が家は夫はSBI証券で、私が楽天証券で口座を開設しています。

まとめ

この記事ではつみたてNISAについて解説しました。

つみたてNISAは長期を前提としているので始めるのが早ければ早いほど有利です。また月100円からできるので、初心者でも始めやすくおすすめです。

また、実際に株取引を経験してみたいと思う方に初心者におすすめの一株から取引できる「ひとかぶ取引」をまとめているので、以下の記事もぜひ読んで勉強してみてくださいね。

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